
1.設立の背景と目的
映画は発明された初期のものから今日のデジタル作品まで世界中で保存されています。日本でも国立映画アーカイブ等に永年にわたって残されています。しかし博覧会や博物館、各種イベント等のために制作された展示映像は上映終了後に保存されることはほとんどなく、周辺資料についてもその存在の有無はほとんどわかっていません。撮影や上映の関連機材もすでに多くが廃棄されており歴史資料自体が消滅しつつあります。これらを将来の制作者や研究者のために記録・保存することが本アーカイブセンターの目的です。
2.センターの活動内容
本センターの前身は、2009年から九州大学芸術工学研究院ですすめていた「展示映像総合アーカイブプロジェクト
」です。すでに多くの制作会社や研究者の協力を得て展示映像のフィルム、デジタルデータ等が集まっています。これを引き継ぎ、展示映像に関する調査、作品データや資料の収集、保存、権利関係の整理、修復、デジタル化等をおこない、可能な範囲で再現あるいは疑似的な視聴ができるよう残していきます。
別項記載は現在までに保存している作品の一部です。展示映像の保存は困難とされるなかにあって、すでに複数の作品はデジタル化され、再現可能な状態にあります。センターはこのプロジェクトの推進母体です。